2009年04月11日

「サンパウロへのサウダージ」クロード・レヴィ=ストロース、今福龍太著/みすず書房

今日は飯田橋でランチをして、神保町までお散歩した。
たくさん歩いて疲れてしまった息子が、ベビーカーで静かにしてくれていたので久しぶりにゆっくり本を見れた。

わたしは、神保町の新書を扱っている本屋の中では、東京堂書店が気に入っている。空いているし、思想、哲学系の本が充実しているから。三省堂書店もポイントカードがあるので良いけれども、人が多くて広すぎるので子ども連れでは入りにくい。

本屋で本を選ぶというのは、ネットで本を購入するのとはまったく違う体験。本棚に並んだタイトルや著者、そして本の厚み、製本のされ方、文字の色や形を、感に従って眼で追う。気になった本を開いて、字の大きさやイラストの有無を確認して、目次やあとがきを読んで内容を確認。いくつかに絞って、どれを購入すべきか店内を行ったり来たりする。たとえ本を購入できなくても、気になった本のタイトルをメモして帰る。むかしからわたしは、こういう時間が好きだった。

家にまだ読んでいない本がたくさんあるので、今日は一冊も買わなかった。でも、気になる本が何冊もあり、良い刺激になった。そして、「最近まともな本を読んでいないな、このままではいけないわ。」と少し焦る。

気になった本の一つ、「サンパウロへのサウダージ」(クロード・レヴィ=ストロース著、今福龍太著・訳/みすず書房)という写真と文章で構成された本。タイトルは、文化人類学者のレヴィ=ストロースがブラジルのサンパウロ大学で教えていた時(1935)に、当時急速に勃興していたサンパウロの街角を歩きながら撮りためたスナップショットを集めた写真集(1996)の名前。2000年に同じ大学で教鞭をとることになった今福龍太さんが、レヴィ=ストロースの写真集に写されている場所を探して、同じアングルで写真を撮るというライフワークをしていた。その二人の人類学者の共著。


「サンパウロへのサウダージ」クロード・レヴィ=ストロース、今福龍太著/みすず書房




今福龍太さんは人類学者で文化批評家。大学で講義をするだけではなくて、さまざまな文化活動を行っている。奄美大島で「奄美自由大学」を設立(2002)をしていたり、クレオールカフェというサイトを開いたり、とても面白いアプローチをしている人。

わたしも、学生の時に「クレオール」(今福さんの著書の一つ「クレオール主義」もある)というテーマに関心があって、何度か講演を聞きに行ったことがある。驚いたのが、今福さんがアロハシャツに麦わら帽子、口ひげといったラフな格好をしていたこと。今福さんが訪れる場所は、カリフォルニア、カリブ海、ブラジル、メキシコ、奄美大島や沖縄、など南国が多いからか、ご本人からも南国のゆるーい雰囲気が伝わってきた。
講演の内容も、堅苦しいトークではなくて、自分で編集した音楽(訪れた場所でとった音や話し声など)付きのスライドショーを流したり、自分の身体で感じた知識を大切にしていて、その経験をできるだけフレッシュなまま伝えようとしている印象があった。例えば、ブラジルの田舎をリサーチに行ったとき、まったく話しが伝わらない伯父さん(お互いの共通の言語がないため)と、船の上で一時間程太鼓を鳴らし合っていたら、言葉は通じないのだけれど、お互いに何を言いたいのか分かるようになった、という話しをしてくださったのも印象的。こういう、捉えにくい感覚的な経験を、豊富な知識と結びつけて話してくれるが面白かった。

この本のことも、講演会で聞いて気になっていた。一つ一つのスナップを手がかりに街を歩いて、さらに同じアングルを探して三脚をセットして。。。という作業。想像しただけでも、すごい労力。そして孤独。だって必ずしも新しい発見の手がかりになるという確信はないのだから。。。「これをやったら面白いかもしれない」という感覚を大事にして、さらに頭で考えるだけではなくて身体を動かしてみる、そういう知識のあり方が魅力的。

そういえば、最近図書館で借りたビデオ、「東京画」(ヴェム・ヴェンダース/1985)。小津安次郎へのオマージュを綴ったドキュメンタリー映画も、ヴェム・ヴェンダース監督が、小津安次郎の映画に描かれた東京をおって自らカメラを持って東京を訪れて撮ったもの。




「敬愛する人の視線を通して知った場所を、自分の視線を通してもう一度見直す。」ということ自体は、素人のわたしでも小さいレベルで良くしていること。テーマを持って、どこかを訪れる楽しさを思い出してしまった。

本を選ぶことや読書もその初めの一歩だと思う。息子が幼稚園で、娘がお昼寝しているときは読書タイムにしようかしら。


「クレオール主義」ちくま学芸文庫


「群島ー世界論」岩波書店

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2008年12月20日

最近図書館で借りた本

わたしは元々本を読むのが好き。特に大きな書店へ行くだけでワクワクしてしまう。ネットで本を買える時代だけれど、やっぱり本棚に並んだ本の中から色々手に取って選ぶ喜びには代えられない。
子どもが生まれるまでは、小説や思想書、アートブックを良く読んでいたけれど、今はゆっくり本を選んだり、集中して読書する時間もとれないので、実用書ばかり。気になるものを図書館で予約しておいて、気に入ったら買う。という風にしている。

●手作りコスメで至福のエステ 監修高村日和 主婦の友ベストBOOKS



台所にある食材で作れるコスメのレシピが紹介されている。卵の薄皮にヒアルロン酸が沢山含まれているとか、緑茶に美白効果があるなど、発見もいっぱい。自分の肌の症状にあわせて色々試してみたいので、この本は購入しようと思っている。


●女医がすすめるアロマスキンケア 吉井友季子 マキノ出版



アロマの薬効を利用して石鹸や化粧水、乳液などを作るレシピが紹介されている。すべて、内科と婦人科専門のクリニックのお医者さんが、実際に肌トラブルで悩んでいる患者さんに診療の時に勧めているレシピ。写真付きで、分かりやすい。


●干し野菜のすすめ 有元葉子 文化出版局



有元葉子さんのレシピは、お洒落なのにシンプルで気に入っている。最近はまっている干し野菜のレシピが参考になった。それぞれの野菜の切り方や干す時間も書かれているので、干し野菜始めてでも安心。


●日々が大切 大橋歩 集英社



雑誌「アルネ」を作っている大橋歩さんのエッセイ。イラストもほのぼのしていて可愛い。

●おだんごカフェのからだにやさしいスイーツレシピ 山本路子(みるまゆ) 中央公論新社



ブログのレシピが人気で出来た本。卵、乳製品をまったく使わないスイーツ。写真を見ているだけでも食べたくなる美味しそうなものばかり。おからや酒粕を使ったアイディアは色々応用出来そう。

おだんごカフェ@体に優しいナチュラルレシピ
http://mirujets.blog121.fc2.com/


●60分でもっちもち湯だねパン 藤田あさみ グラフ社



簡単に手作りパンに挑戦出来そうな本。シンプルなパンから、イーストを使わないもの、おかずパンおやつパンまで種類も沢山。
posted by meg3 at 23:16| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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