2011年09月23日

勝手にしやがれ

ジャン・リュック・ゴダール監督の映画「勝手にしやがれ」のDVDを観た。ファッションもおしゃれで、カメラワークもかっこいい。主人の説明によると、手持ちのカメラで町中で即興で撮影したとのこと。

パトリシア役のジーン・セバーグがとっても可愛い。個人的にはアイラインを目尻までキュッと引くメイクも必見。かねてから「ちょっと特別なお出かけのときにやってみたいな。」と思っていたメイク。わたしに似合うかどうかは分からないけれども、映画を見たらますますやってみたくなった。



わたしがゴダールの映画を初めて観たのは「ゴダールの映画史」。
大学の講義で何度か耳にするゴダールの作品を「試しに観てみようかな。」という軽い動機だったのだけれど、いきなり過ぎてよく分からなかった。「西洋の歴史や映画についてもう少し造詣が深ければもっと楽しめたのだろうな。」と思いながらも、「映像の切り替わりのリズム感やセンスをかっこいいな。」とものすごい勢いで映像の断片が向かってくるモンタージュに魅せられた。上映が終わったときすごく疲れ、映画鑑賞というより「体感」の方が強かった。

たしか夜の上映で終わったらすぐ帰らないと終電に間に合わない!という時間だった。いそいそと映画館から渋谷駅に歩いていたら、知らない男の子に「同じ大学だよね。僕は教授に勧められて見に来たんだけど、意味分かった?」と声をかけられ、「う〜ん。」と言いながらも、うんちくで分かったようなことを説明したことを覚えている。「分かろうとしたいけれど、もしかしたら分からなくていいのかもしれない。」本当のところはそんな感じだった。



息子を妊娠中上映中だったサラエボを舞台にした「アワーミュージック」を観て、「あれれ、これなら観やすい。」と驚いたことを覚えている。細部が色々気になってDVDでも2回観たほど気に入っている。ゴダールの最新の映画「ゴダール・ソシアリズム」も夏に映画館で観たのだけれど、こちらも美しい女性が何人も出てくる。みんな自立していて、個性的だからかもしれない。



そういえばし久しくDVD鑑賞していなかったので、これを機に色々観てみたい。
posted by meg3 at 12:53| Comment(2) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月19日

クレアモントホテル

先々週末、岩波ホールで公開中の「クレアモントホテル」を観に行った。
2週間経った今でも何度も回想してしまう、そんなじんわりと味わい深い映画だった。

人生の終盤を「自分らしく生きる」クレアモントホテルの住人たち。
彼女たちと同世代(もしくはやや若い)と思われる50~60代の女性の鑑賞者が多い日曜日の昼間。
まだ人生の中盤を生きるわたしも、自分と子どもたちとの関係、そして自分を育ててくれた両親、そして今老いゆく祖母との関係を重ねて思うことはたくさんあった。

子どもはいずれ親のもとを離れていく。初めは親の愛の中で安心して育ったのに、いつしか別の世界を見つけ、別の友人を見つけ、別の価値観を持つ。生まれたときはぴったりと重なっていた人生の速度が、子どもの成長、親の老いと共にゆっくりとズレていく。文章にすると切ないけれど、それは当たり前のことで、むしろそうでなくては困る。

もともと別の時間を生きていた人となら、波長が合えば、年齢が違っても新たな出会いや刺激を受けることが出来るのに、身内は近すぎて無理矢理歩調を合わせようとすると、反発したり、お互いのタイミングが合わなかったり、そんなことが多いように思う。

ついつい感傷的な言葉ばかりが出て来てしまうけれど、家族について、老いていくことについて、人生について、様々な角度から考えされられる素敵な映画だった。自分が年を重ねたらどんな風に受け止めるのだろう?数年後、数十年後、また観てみたいなぁ、と思う。
posted by meg3 at 23:46| Comment(2) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月18日

指輪のサイズアップとジュエリー展のお知らせ

子供を産んで変わったこと。それはたくさんあるけれど、わたしがなかなか認めたくなくてショックだったことの1つが「指が太くなったこと」。
息子出産後一度入らなくなった結婚指輪も、数ヶ月で入るようになりホッ。けれども娘を妊娠中指輪を着けずにいたら、産後いつまでたっても第2関節で止まってしまう。実家に帰る度に、母に「あんたの手もずいぶんたくましくなったねえ。」と言われ、たしかに結婚した頃よりゴツゴツしていて、手の甲は血管が浮き出ている。
産後1年半経って、「まあ、しょうがないか。」とやっと諦めがつきサイズアップすることにした。

調べてもらうと、なんと2サイズもアップしていた!!なんということだ。
結婚指輪はシンプルなのでのばしてもらえたけれど、婚約指輪はのばしてしまうとバランスが良くなくなってしまうので、指輪の内側にシリコンを付けてピンキーリングにすることを勧められた。予想外のサイズアップは悲しかったけれど、どちらの指輪もとっても気に入っているので、大事に着けさせてもらおうと思っている。

先週から、わたしの指輪を作ってくださった墨屋夕貴さんの展覧会が東京と神奈川で行われています。わたしは、夕貴さんが創る植物など自然界のものを連想させる有機的なかたち、そしてシルバーの質感がとても好きです。ご興味のある方はぜひご覧下さい。

墨屋夕貴 ジュエリー展 「デコぼこ」
2010年12月15日(水) ~ 26日(日)
11:00 - 18:00 (月・火休廊)
会場 : ギャラリー ヨコ http://www.g-yoko.org/
〒248-0012 神奈川県鎌倉市御成町15-11 (市役所前スターバックスとなり)

コンテンポラリージュエリー +αのジュエリー
2010年12月1日(水) ~ 25日(土)
11:00 - 18:00 (日・月休廊)
会場 : 酉福BISギャラリー http://www.yufuku.net/bis/bis_2010.html
〒107-0062 東京都港区南青山2-6-12 アヌシー青山1F
posted by meg3 at 23:42| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月19日

アサヒアートフェスティバル

毎年各地のアートイベントが集結する、アサヒアートフェスティバルのオープニングパーティへ、家族で行ってきた。

アサヒビール本社にたどり着くと、ビルの上に浮かぶビールの泡の模型を、息子が「うんち、うんち〜。」とお決まりの反応をする。そのうちに、娘まで手に口を当てながら「うんてぃ、うんてぃ〜。にぃにぃの〜!」と盛り上がってしまい、「中に入ったら言わないでね。。。」と軽く釘をさす。

スタジオ解放区としてアサヒアートフェスティバルに参加している友人夫婦に久しぶりに会う。息子は何度も会っているので、友人の子どもに絵手紙を持って行った。沖縄市にある銀天街という商店街で活動をするスタジオ解放区のカップル、今奥さんのお腹の中に2人目の赤ちゃんがいる。上の男の子は娘と同級生。今日、沖縄から飛行機でやってきて人ごみの中でずうっと立ったまま。それなのにニコニコ良く動く彼女の姿は、「これぞ(わたしが憧れる)腹が座っている、腰が入っている、という感じね。」と惚れ惚れしてしまった。わたしと同じ大学出身、一緒に沖縄で寝泊まりしながらアートプロジェクトをしていた。今も子育てやアートのことなど関心をシェア出来る友達。旦那さんは、沖縄の人に「沖縄の人より沖縄人っぽい。」と言われてしまうほど、生き方が緩くてロマンティスト。2人合わせて調度よいカップル。

今年は「土着現代アートフェスティバル コザクロッシング2010」というイベントを8月16日~29日まで行うそう。夏休みにリゾート地でないコアな沖縄を体験したい方はぜひ。わたしも行きたいな〜。

会場で大学の後輩にばったりあった。声をかけられたけれど、名札を見るまで誰だか分からなかった。わたしもすっかり2児の母だけれど、彼もすっかり大人っぽくなっていたので。そういえば、彼が大学の頃から同級生たちを誘って地元で展覧会をしていたのを思い出した。当時の活動がこんな風に続いているなんて。継続は力なり。

子どもたちは出し物の、岡山県笠岡諸島白石島の伝統芸能「白石踊り」踊りに目を奪われていた。

今日は久しぶりに夕方からの外出だったけれど、子育てをしていたらなかなか再会出来ない友人や、夫の知人と話が出来て気持ちも朗らか。就寝前の絵本読みもいつもよりゆったり気持ちを込めて読めた気がする(笑)。
posted by meg3 at 23:28| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月01日

母は賢く

久しぶりに覗いた「アジア女性資料センター」のホームページに、今年の「やより賞(社会的に弱い立場にある人々とともに草の根で活動を続ける、勇気と責任感のある女性アクティビストやジャーナリストを奨励するために設けた賞)」の発表があった。こういう報告を見ると背筋がピンッとなる。
「母は賢くありなさい」と野村奈央さん(野口整体)もおっしゃっていた。人を育てる母親だからこそ、たくさん本を読んで世の中のことを良く知らないと。今は2児の母、ナチュラル系と言われることもあるほどすっかりのんきな生活をしているわたしだけれども、美術家になりたいと思っていたことがある。そのとき「なりたい自分」の指針になったのが、こういう活動だった。

今のわたしは怠けてないか!?とちょっと焦り、子どもに「逞しく生きなさい」「自分の考えを持って」「勉強しなさい」などと要求する前に、自分が変わらなければ、と改めて思う。「人を変えるのは難しいけれど、自分が変わること、そちらの方が簡単。」と、今日ヨガの先生に教えてもらったばかり。ううむ、それもなかなか難しいのだけれどね。

wamアクティブ・ミュージアム 女性たちの戦争と平和資料館
早稲田奉仕園の中にある資料館。わたしも息子が1歳の頃展示を観に行ったことがある。「アクティブ・ミュージアム」という名に相応しく、展示だけではなく出版や資料収集、シンポジウムに力を入れている。戦争の加害者、被害者の問題のあり方も、時代や情勢、政治などによって変化し続けている。そういった「生きた」問題を丁寧に扱う姿勢が感じられる。さすがに幼児連れは少なく、興味がある資料をゆっくり見る前に、息子が手づくりの展示を壊してしまい(修復可能なものだったけれど)スタッフの方に謝罪、という苦い思い出もある。落ち着いたらまた訪れたい場所。


●写真家 松浦範子HP blog
今年のやよりジャーナリスト賞特別枠:作品賞受賞。受賞者の中でも、作品表現をしている松浦範子さんが気になった。マイノリティなコミュニティに通い、歴史に名を残すことがない人々の姿をおさめた写真はぜひ見てみたい。明治学院大学のシンポジウム行きたいな。って、独身時代の気楽さはないのよね。

 


posted by meg3 at 00:17| Comment(1) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月14日

未来の食卓

ヨガの先生お勧めの映画、「未来の食卓」。フランスの田舎町で給食をオーガニックにしていく過程を映し出したドキュメンタリー映画。

映画『未来の食卓』

映画『未来の食卓』


公式サイトを覗いていると、おしゃれな著名人のレビューがたくさん書いてあったり、「オーガニック」という言葉自体がブランド化されていることに気がつく。この映画の配信に合わせて集まる協賛、協力団体も多く、日本にも「オーガニック」というカテゴリーがしっかりと定着している。わたしも自分がそれらの半数以上を知っていることが嬉しかったり、そのブランド力に感化されている自分にハタと我に返る。
また、映画が賞賛されればされるほど、そこに「オーガニックでないもの」と「オーガニックなもの」との見えない壁も見えてくる。実際は、「オーガニック」の良さに気づきながらも完全にオーガニックな生活を出来る人は少ない。特に都市部では不可能に近い。普段はお肉を食べたりコンビニ弁当を食べる人でも、その時々「オーガニック」を選択している、というのが現実。食事や身の回りのものを完全にオーガニックにしたとしても、回りの人々や生活との摩擦もあり、そのこと自体が不都合、不自然なものであったりもする。心身ともにありのまま、自然であることは難しい。

そういった難しさもこの映画は描いているようなのでぜひ観てみたいけれど、映画館までは行けないので多分DVDになってからかな。。。

東京オーガニックMAP
posted by meg3 at 00:13| Comment(8) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月20日

大地の芸術祭越後妻有2009

大地の芸術祭越後妻有2009へ。
新潟の里山に点在する370もの作品を車で廻る。さすがにすべて鑑賞することは不可能。前回(2006年)も夫とわたし、息子で来ているので、1度見たものや町中の展示はのぞいて回った。


夏の新潟は、1年の間でも雪のないほんのわずかな季節。稲穂が揺れる棚田や道ぞいや家々の軒先に咲く色とりどりの花、山々を見ながらのドライブ。アート作品よりも、田んぼに立った「かかし」の表情や、ゆっくりゆっくり歩く農家のおばあさんの歩調など、東京とは違う時間の流れの方が生き生きとして魅力的だった。

廃校になった小学校での展示をいくつも見たのだけれど、「こんなところにも集落があったの!?」と驚いてしまうくらい山奥にある小学校。そのすべてが、「子どもが居ないから」という理由で廃校してしまったそう。山の中にいくつも点在する小さな集落、雪が積もると道路が通れなくなって外部との流通が途絶えてしまうらしい。過疎化が進み、後継者がいない農村の現実はとても深刻で、夏の新潟のさわやかな風景とは別の現実があることに気がつかされる。ここまで来て、「出来るだけたくさん効率よく」とか「アート」などといった都会的な時間を持ち込んでいる自分たちを「なんか豊かじゃないな。」なんて思いながらも、里山の風景を見ながらヘギそばや美味しいご飯を食べ、露天風呂で流れ星まで見て、しばし癒しの時間を過ごす。


コースは、仕事で1度訪れている夫におまかせしたのだけれど、1つだけわたしがリクエストしたのが、「MHF(Medical Herbman Foundation)」。わたしのなかで薬草ブームなので(笑)

MHPはサスティナブルプログラム。人間のかたちをしたハーブガーデン(ハーブマン)と、ハーブマンで採れる薬草、ハーブを使った飲み物や食べ物をあつかうカフェやギャラリーが隣接している。それらのキットはコンテナに収納でき移動可能。カフェやワークショップの収益は世界中の子どもたちのためのプレイグラウンド制作に使われているそう。

ハーブマンは、身体の部位とその場所に効く薬草が対応していて、その土地に自生する薬草が使われているそう。クワ、スギナ、ハッカ、オオバコなど日本の薬草ばかり。

ハーブマン.jpg ハーブマン2.jpg

ヨモギやドクダミなどは都内でもよく見かける身近な野草。でも、「排気ガスがつもっていそう。」となかなか手に採ろうとは思えない。新潟まで来ると山中まで入らないまでも、ちょっとした空き地に生えている野草を、「こういう場所で育った草はきっとおいしいだろうな。」と摘んでみたくなる。「空気の美味しさ」は何よりものエネルギー源。

カフェの注文した「スギナ茶」。癖のある味だったけれどそれがまた美味しかった。その後すぐに、尿が出て、車の中で同じ姿勢をしていて何となくこっていた身体や腎臓もスッキリ。薬草のパワーを改めて感じた。

今度はゆっくり訪れて野山を散歩したり、山菜や野草を摘んだりしてみたいな。息子は虫取りかな。。。

棚田.jpg

posted by meg3 at 22:22| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月17日

エミール・クストリッツァ監督「ウエディング・ベルを鳴らせ!」

また観たい映画が見つかってしまった。エミール・クストリッツァ監督の新作「ウエディング・ベルを鳴らせ!」がシネマライズで公開されているらしい。少し前に見つけた、「長江にいきる ビンアイの物語」と「キェシロフスキ・プリズム」もまだ観ていないのに。。。


エミール・クストリッツァ監督は、「アンダーグラウンド('95)」でカンヌ映画祭でグランプリをとったことで有名。「アンダーグラウンド」は戦後社会主義にたいするユーゴ民衆の記憶を描いている。監督自身も旧ユーゴスラビア出身。

わたしがクストリッツァ監督の映画を観るようになったのは、大学のゼミの先生(東欧の社会や思想・運動の歴史が専門)が、講義で「アンダーグラウンド」を見せてくれたのがきっかけ。初めの印象は、「ドタバタしていて画面展開も多くて、社会的な背景が分からないと理解しにくい。でも、登場人物が生き生きしていて、なぜか気になる。」というものだった。
TVニュースが映し出す隣人を殺し合う「ユーゴ内戦」。そういった痛々しいイメージがとても強かったわたしにとって、愛や友情といった人間の感情を生々しく描いた「アンダーグラウンド」はとても印象的で、「東欧」という地域のことをもっと知りたい。と思わせてくれた。

東欧は、ヨーロッパとアジアに挟まれてたくさんの民族が混在して暮らしてい地域。国境ではないところにいくつものテンションが存在する。様々な文化を共有する大らかさもあるかわりに、激しい対立も。日本に住んでいると、そういった民族間の問題を理解することはとても難しい。

美大の絵画科に入ったのに、絵を描くことよりもこういった問題を掘り下げていくことの方が楽しくなってしまったわたし。先生も面白い人で、若い頃にクロアチアに留学していて、ビジュアルで表現をするわたしたち美大生の意見によく耳を傾けてくれた。実は実家と先生の家が近くて、たまに電車でばったり会って一時間程お話しして帰った思い出もある。

わたしが結婚して東京に移り住み、ゼミの先生ともほとんど連絡がとれなくなっていた頃、神保町で「映画「アンダーグラウンド」を観ましたか?」をいう本を見つけた。ゼミの先生が「アンダーグラウンド」についての本を書いているという話しを聞いていたので、「やっと出来たのね!」と形を変えた久々の再会を喜んだ。



予備知識がないと理解しにくい旧ユーゴスラビアの歴史や文化を、映画「アンダーグラウンド」や資料をつかって分かりやすく書かれている。しかも、大学の研究室での教授と教え子の会話、という対話形式で書かれているので、久しぶりに先生と話しをしている気分になった。「ユーゴ内戦」がどんな風に起きたのか?そのとき民衆はどんなことを考えていたのか?「想像すること」の大切さがこの本からは読み取れる。


エミール・クストリッツァ監督自身は、「アンダーグラウンド」で賞賛とともに社会的な批判を受けて、一度映画を撮るのをやめてしまったらしい。復帰後は、コメディ色の強い作品を撮っているけれども、ドタバタ騒がしい感じや、俳優の雰囲気、音楽から、民族趣味を超えた骨太な東欧の文化が伝わってくる。


「アンダーグラウンド」で流れるバルカンの民族音楽も魅力的。
エミール・クストリッツァ監督自身も、ロックとバルカンの民族音楽を融合したノー・スモーキング・オーケストラというバンドをやっている。「スーパー8('01)」というドキュメンタリー映画では、ノー・スモーキング・オーケストラのインタビューを通して、メンバーそれぞれの生い立ちや日常生活をみることが出来る。「よくバントとしてまとまっているな。」と不思議に思ってしまうほど、個性の強いメンバーばかり。「黒猫・白猫('98)」「ライフ・イズ・ミラクル('04)」の音楽も担当している。


久々にバルカンの音楽と、クストリッツァ監督のテンポの良いドタバタ映画を観て笑いたいな。我が家もドタバタはしているのだけれどもね。。。


  



posted by meg3 at 23:05| Comment(2) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月29日

映画が観たくて。。。

最近映画を観ていないな。と思い、ネットで調べていたら、面白そうな映画が二本見付かった。

一つは、フォン・イェン監督の「長江にいきる ビンアイの物語」。
2007年山形国際ドキュメンタリー映画祭で小川紳介賞受賞。2009年完成予定の三峡ダム建設による移住計画に抵抗する、ごく平凡な中国女性の生き様を、七年間見つめ続けたドキュメンタリー映画。

2006年山形ドキュメンタリー映画祭で上映された、王兵(ワン・ビン)監督「鉄西区」を、東京のアテネフランセで観たことがある。寂れゆく重工業地帯を三年間も一人でカメラをまわし続けたという全編(「工場」「街」「鉄路」の三部)545分に及ぶ大作。ドキュメンタリー映画なのでドラマはないのだけれど、敗退していく街の姿と、それでも笑い、怒り、泣き、逞しく生きる労働者やその家族の姿を、監督がとても近くに立って撮っているのがとてもよく分かった。細部は覚えていないけれど、重工業地帯の色と人の表情は今でも頭に焼き付いている。
フェン・イン監督は、中国の現実、そしてそれに向き合う人をどんな風に撮ったのだろう。映画館で観てみたい。


もう一つは、ポーランドの映画監督クシシュトフ・キェシロフスキの「キェシロフスキ・プリズム」。ユーロスペースで、監督の軌跡をたどるドキュメンタリー映画「スティル・アライヴ」と、初期の未公開作品や「トリコロール」三部作、「デカローグ」、「ふたりのベロニカ」などの傑作を特集上映するらしい。

キェシロフスキ監督は、学生のときドキュメンタリー映画を撮っていたということを初めて知った。「スティル・アライヴ」では、ドキュメンタリーからドラマへの移行についても描かれているそう。
わたしは、「トリコロール」三部作、「ふたりのベロニカ」、「終わりなし」を観たことがある。残念ながらすべてビデオだったけれど、監督が映し出す女性の美しさと光の色みが好きだった。学生時代、キェシロフスキ監督の映画の、光と陰の美しさに惹かれて、当時使っていた一眼レフのフィルムを、フジ(青みが強くクリア、日本映画の色)からコダック(赤みが強くて西洋の映画で使われている)に変えてしまった程。そして映画のヒロインたちは、わたしにとって未だに憧れの存在。

実際は観に行けるか分からないのだけれど、こういう調べものをするのも楽しい。お時間のある人は是非。お勧めです。
posted by meg3 at 00:20| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月16日

「吉峯和美展 -Passage-」art space kimura ASK?

今日は、娘を抱っこ、息子をベビーカーに乗せて京橋のギャラリーへペインティングを観に行ってきた。久しぶりの銀座、ドキドキしながらart space kimura ASK? の「吉峯和美展 -Passage-」へ。

ギャラリーには、イメージが見えそうで見えない風景画のような絵が何点か壁に掛かっていた。色が微妙で奇麗なのだが、何が描かれているか気になって、様々な距離や角度から見てみる。「曖昧」だと何かが隠されている気がして、知りたくなってしまうのだ。けれども、どこから見ても「これっ」という確実なイメージはどうしても掴めない。結局、わたしの方が負けて「何かを見付けよう」とするのを諦める。ただ浮き上がってくる色やトーンをぼんやりと見ていると、先ほどとは違って、図像をそのまま受け止められる様になっていた。

この微妙な色合いは油絵の具ならでは。「油絵の具は化学反応をおこす。最終的な色味の下に置く色も良く考える」と作家の吉峯さんは教えてくれた。
油絵の顔料は鉱山から探したり、油絵の前の技法テンペラ画は卵のエマルジョン効果(水性のもの油性のものを混ぜ合わせられるようにする卵の特質。例えば、マヨネーズ。本来なら分離してしまう酢と油を卵が仲介して混ぜられるようになる。)を利用したり。油絵は化学と密接に関わりを持っている表現方法。
生活の中から生まれた表現なのだ。
アートと生活や化学が分断されるのではなくて、生活の中から表現が生まれてきたり、表現することが生活に影響を与えたりすることこそが、実はシンプルだけど大切なことかもしれないな。と思った。
吉峯さんはイギリスで絵画を勉強している時に、西洋が積み重ねてきた絵画の歴史と表現技法を学んできたそうだ。そういう所までさかのぼって、油絵を表現手段にしている吉峯さんの姿勢にも魅力を感じた。

帰り道、ジャーナルスタンダードや45rpmの洋服を見た。素敵だけど高いなあ。今年の洋服はダボッとしたデザイン性の強いものが多い。ちょっと可愛い布を買って作ってみようかな。

・art space kimura ASK?
http://www2.kb2-unet.ocn.ne.jp/ask/default.htm
posted by meg3 at 00:45| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月10日

「日常の喜び」水戸芸術館現代美術ギャラリー

今日は夫の運転で水戸へ行き、水戸芸術館現代美術ギャラリーの「日常の喜び」と水戸市街地で行われている「カフェ・イン・水戸」というイベントを観てきた。
最近、週末になると夫が家族サービスで美術館に連れて行ってくれることが多い。先週は森美術館、今週は水戸芸術館。役割分担は、夫が娘を抱っこ(だいたい眠っている)、わたしが息子と。息子と一緒だと、作品を触らないか心配したり、自分のペースで作品を見ることは出来ないけれども、そういった空間に行くだけでも気分転換になる。2歳の息子にとって作品鑑賞は楽しいはずがない。けれど、今日の展覧会はいくつか楽しめたようだ。息子が関心を持った作品は3つ。
1つ目はガイ・ベンナーの「ツリーハウス・キット」。既製品の家具をばらして、それらのパーツで作られたツリーと、それにまつわるビデオ作品。
2つ目はKOSUGE1-16の作品。展示されている実物の自転車のペダルをこぐと、模型レース上の走者が動く、という仕掛け。監視のお姉さんが丁寧に説明してくれたので、わたしが「お母さんがやってみるから観ててごらん!」とはりきって自転車に乗ってぺダルをこいだ。小さな模型の自転車に乗った人形が坂道を上がり、(わたしがさらに沢山こぐと)坂道をすごいスピードで落ちていく。息子は気に入ってしまい、「まま、も1回やって。」と何度もおねだり。そのうち他の観客も模型の走者が動くのを「ふ〜ん、こうなってるんだ〜。」などと言って鑑賞している。「動かしているのわたしですけど〜。観てるだけじゃなくて、こぐの替わって〜。」と思いながらも、期待に応えて坂道をせっせせっせとペダルをこぎ続けた。美術館で軽い運動をすることになるとは思わなかった。作品としてはあまり面白くなかったけれど、この光景が面白かった。
3つ目は、藤浩志のファーストフードの景品を使ったインスタレーション。息子は沢山並んでいるキュラクターの玩具を観ながら、「あっ、プーさんいたね。」「これなんだろねぇ。」と興味津々。なかなかやってこない夫を「僕、このお部屋でとぉと待ってる。」と最後の部屋からわざわざ戻って観ていた。
息子と企画展を観ながら、子どもは先入観なく面白い物とそうでない物を判断しているんだな。と思った。息子は面白いと思った物は何度でも観たいし、興味のない物は素通り。見えているのは彼の目の高さから見える作品の一部、短絡的な一面に過ぎないのだけれど。その素直な反応を新鮮に感じた。
わたしたち大人はアートを「難しい」とか「こういう観方で合っているかしら」とよく言う。自分の目で鑑賞、または身体で体験するのではなくて「正しい見方」を教えてもらいたがる。それでは、説教をされに美術館に行くみたい。せっかく子どもより複雑な感情や知識を身に付けたのだから、子どものときより深く作品に向き合えるはずなのに。あっ、でも、そう思うことがプレッシャーなのかもしれない。などと、今日のどんよりとした空の色のように、ブツブツ考えた休日だった。
帰りに、次回来た時に入りたい(食べ物の)お店候補を探しながら、水戸の街を散歩した。


・水戸芸術館現代美術ギャラリー
http://www.arttowermito.or.jp/

・カフェ・イン・水戸
http://www.arttowermito.or.jp/art/cafe01j.html
posted by meg3 at 01:03| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。